草津・伊香保温泉ドライブルート|東京発、冬は車で行けるのか
東京の北西側にある練馬ICから車で北へ約2時間半、群馬を代表する二つの温泉地に着きます。石段街の伊香保と、湯畑の草津です。春から秋にかけては、関東でも組みやすい1泊2日のドライブのひとつです。ただ、このルートを調べる人が本当に知りたいのは別のことでしょう。冬に車で上がれるのか、です。GoodCarsの答えを先に書きます。雪道の運転経験がない、または車に冬用タイヤが付いていると確認できないなら、冬の草津へ自分で運転して行かないでください。
大げさな話ではありません。草津の気象観測点は標高1,200メートルを超え、1月の平均最低気温は約マイナス8度です。それでも東京を出るときは快晴かもしれません。本記事では「車で上がれるか」「道路は開いているか」「上で何が見られるか」を分けて答えます。この三つの答えは、よく食い違うからです。
草津の温泉風景は街の中心にあるため、車は外側に停めて歩きます(イメージ画像)
結論:冬に車で行くかどうかは三つの質問で決まる
冬用タイヤの決まりは暦の月ではなく路面で判断します。積雪や凍結の路面では滑り止めの措置が必要です。「12月からスタッドレス」という言い方は正しくありません。GoodCarsは次の三つの質問をおすすめします。ひとつでも「はい」と答えられなければ、草津はドライブの予定から外してください。
| 質問 | 「いいえ」のとき |
|---|---|
| 雪道や凍結路を運転した経験はありますか | 冬の草津は運転せず、バスか電車に切り替える |
| 予約ページに冬用タイヤの記載がはっきりありますか | 記載がなければ「なし」と考え、山間部を外す |
| 日没前に到着でき、大雪なら日程を変えられますか | 無理に運転しない。航空券や宿は走る理由にならない |
三つとも「はい」で、ようやく当日の路面を確認する段階に進みます。季節の目安は次のとおりです。
| 時期 | 路面の性格 | GoodCarsの立場 |
|---|---|---|
| 4月下旬〜10月中旬 | 一般的な山道 | ドライブ向き |
| 10月下旬〜12月上旬 | 晴れていても凍結や降雪のおそれ。早朝と夜は特に注意 | 最も判断を誤りやすい。当日の予報を確認 |
| 12月中旬〜3月 | 雪道として考える | 不慣れな人にはすすめない |
| 4月上中旬 | 雪解け期で朝晩は凍結のおそれ | タイヤの確認は同じく必要 |
月はあくまで目安で、判断するのはその日の路面です。今シーズンも志賀草津道路は10月下旬に路面凍結で一時通行止めになり、11月初めには積雪でも通行止めになりました。
標高差500メートル:伊香保と草津は分けて判断する
二つを同じエリアとして書く旅程は多いのですが、冬の難しさはまったく違います。GoodCarsが違いを整理しました。
| 項目 | 伊香保 | 草津 |
|---|---|---|
| 標高 | 約700m | 約1,200m |
| 関越道からの距離 | 渋川伊香保ICから約10km、約20分 | 渋川伊香保ICから約60km |
| 道路の性格 | 上りは短いが、温泉街は狭く急 | 吾妻川沿いを走った後、最後に上り続ける |
| 冬の平均最低気温 | 信頼できる数字が見つからず記載なし | 12月約-5度、1・2月約-8度 |
伊香保は高速に近く、上りも短いので、何かあったときに引き返しやすい場所です。草津は一般道を60km走り、最後に高原へ上がります。冬にどうしても運転するなら、GoodCarsは伊香保までをおすすめします。ただし伊香保に雪が降らないわけではありません。山腹の道は凍結するものと考え、タイヤの条件も変わりません。
東京からのルート:高速は半分まで、残り約60kmが本番
草津温泉観光協会は東京方面から二つのルートを案内しています。距離は公式ページによるもので、所要時間は旅行情報に多い目安で、練馬ICからの時間です。渋滞と休憩は含みません。
| ルート | 経路 | 距離 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 関越道ルート(基本) | 練馬IC → 関越道 → 渋川伊香保IC → 国道353・145号 → 長野原(大津)→ 国道292号 | 約163km | 伊香保を通る。練馬ICから約2.5時間 |
| 上信越道ルート | 練馬IC → 藤岡JCT → 碓氷軽井沢IC → 国道18号 → 中軽井沢 → 国道146・292号 | 約185km | 軽井沢に寄れる。一般道は高原を走る |
渋川伊香保ICから草津までは宿の案内で約90分とされることが多く、行程の半分以上は一般道です。吾妻川沿いでは無料のバイパス区間が順次開通していますが全線はまだ完成していないため、ナビの経路が古い資料と違うことがあります。ナビに従えば問題ありません。
高速を降りてからがこのルートの本番。秋は交通量、冬は路面が課題です(イメージ画像)
東京都心に滞在するなら、GoodCarsの錦糸町駅が便利です。首都高から関越道に入ります。上記の所要時間は練馬ICからなので、錦糸町からは首都高の分が加わります。実際の時間はカーナビに出発地を入れて確認してください。首都高の注意点は東京・関東レンタカーガイドにまとめました。成田空港からは圏央道経由で関越道に入れば都心を通らずに済みます。軽井沢も入れたい場合は、移動コストを計算した軽井沢・日光ドライブルートを先にご覧ください。高速料金はここでは記載しません。NEXCOの公式料金検索に実際のICを入れて確認してください。ETCについては日本の高速道路とETCカードガイドをご覧ください。
2日間の組み方:春から秋は一本で、冬は分ける
伊香保から草津へは高速に戻る必要がなく、一般道を西へ進めば着きます。春から秋は一本の線で組めますが、冬は「両方行く」ために一番難しい区間を足さず、分けて考えてください。
- 1日目午前:錦糸町駅で受け取り、関越道で渋川伊香保ICへ
- 1日目昼:伊香保の石段街を歩いて昼食
- 1日目午後:西へ走り、暗くなる前に草津へ。夜は湯畑を散歩
- 2日目午前:湯もみショーと西の河原公園
- 2日目午後:帰路。日曜夕方の関越道上りは避ける
- 明るいうちに入り、明るいうちに出る。宿の駐車場の場所と傾斜を先に確認
- 前日に予報を見て、降雪予報なら運転を取りやめる
- 思いつきで草津まで延ばさない
- 新宿から草津温泉への直行高速バスで約4時間
- または電車で長野原草津口へ行き、バスで約20分
- レンタカーは関東の平地で使う。GoodCarsは不慣れな方にはこれが最も安全と考えます
伊香保:石段の下まで無理に入らず、外側に停めて歩く
伊香保の主役は入口から伊香保神社まで約300m、365段の石段です。両側に旅館、土産店、共同浴場が並びます。街全体が斜面にあり、車で入れる道はどこも広くありません。GoodCarsは、入る前に駐車場所を決めることをおすすめします。
斜面に沿ってできた温泉街は、路地が狭く坂も急です(イメージ画像)
- 市営駐車場:石段周辺に約7か所、2時間300円から(場所により異なる)。市営物聞駐車場は普通車約62台で、伊香保ロープウェイの横です。
- 河鹿橋横の無料駐車場:約20台のみ。紅葉期は当てにしないでください。
- 紅葉期:河鹿橋周辺は10月下旬〜11月中旬が見頃で、最も混みます。休日は駐車場待ちが長くなることがあるので、朝早く入りましょう。
- 冬の石段:雨や雪の後は凍結します。歩くときも滑りにくい靴を。
草津:湯畑まで車で入らず、公式の駐車場から選ぶ
湯畑は街の中心にあり、周辺の道は狭く歩行者も多く、イベント時は交通規制もあります。宿泊する方はまず宿に駐車場所を確認してください。立ち寄りの場合は草津温泉観光協会の公表情報を参考にどうぞ(普通車料金)。
| 駐車場 | 台数 | 料金 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 湯畑観光駐車場 | 約180台 | 2時間未満700円 | 湯畑に最も近く、満車が多い |
| 温泉門駐車場 | 約101台 | 無料 | 湯畑まで徒歩約12分 |
| 西の河原公園駐車場 | 約120台 | 2時間未満550円 | 西の河原側 |
| 天狗山第1駐車場 | 約300台 | 無料、年末年始1,000円 | 夜間閉鎖、街から遠め |
予定に入れやすいのは熱乃湯の湯もみと踊りショーです。公式の公演時間は午前9:30、10:00、10:30、午後15:30、16:00、16:30で、大人700円、小学生350円、チケットは各回30分前から販売です。西の河原露天風呂は冬の開始が遅く、12〜3月は9:00から、それ以外は7:00からです。料金と休業は現地の案内を確認するよう、GoodCarsからもお願いします。
雪の温泉街は美しいものの、自分で運転しなくても見られます(イメージ画像)
志賀草津道路と白根山:まず開いているかを確認する
地図では草津から北へ国道292号、志賀草津道路が延び、国道最高地点の渋峠(標高2,172m)を越えて長野県の志賀高原へ通じています。「草津から長野への近道」とする旅程もありますが、確認すべきことは二段階あります。
一段目は冬期閉鎖です。草津町の天狗山ゲートから渋峠までの17.9kmは、毎年11月中旬ごろから翌年4月下旬ごろまで閉鎖されます。今シーズンの群馬県の発表は11月11日13時から翌年4月21日10時までで、解除日は積雪により変わることがあります。過去には解除作業中の雪崩で約1か月延びた例もあります。閉鎖期間外でも凍結で臨時の通行止めがあるため、群馬県と中之条土木事務所の発表を確認してください。
冬期閉鎖は毎年のことで、ナビが教えてくれるとは限りません(イメージ画像)
二段目は火山です。草津白根山は活火山で、通行止めの理由が雪とは限りません。白根山(湯釜付近)の噴火警戒レベルが2に上がった際は、殺生河原から万座三差路までの約8.5kmが10か月近く全面通行止めになり、レベル1への引き下げ後に全線で通行できるようになりました。執筆時点の状況は次のとおりです。
- 噴火警戒レベルは1ですが、湯釜火口から概ね500mは立入禁止のままで、湯釜は現在見学できません。
- 山頂の駐車場と休憩施設は利用できません。草津町は一部区域の試行開放を行いましたが、混雑と渋滞で避難動線の確保が難しくなり途中で中止しました。火山活動の変化が理由ではなく、再開の時期は未定です。
- 本白根山の遊歩道も閉鎖中です。
活火山の火口周辺では火山ガスのおそれがあり、湯釜には現在近づけないため、予定には入れないでください(イメージ画像)
冬用タイヤとチェーン:付いていると決めつけない
GoodCarsは日本のレンタカー事業者の予約窓口です。車両の装備は各事業者が決めるため、本記事では保証できません。東京エリアの車に冬用タイヤが付くか、追加できるか、チェーンを使えるかは事業者と車両によって異なるので、予約ページの表示を確認してください。明確な記載がなければ「なし」と考え、カウンターで運に任せないようにしましょう。
草津温泉観光協会の雪道アドバイスは明快です。ノーマルタイヤだけでは不可で、スタッドレスかチェーンが必要、4WD+スタッドレス以外はチェーンの携行を勧めています。また長野原町の大津信号から10分弱登ったあたりから路面が怪しくなることが多く、晴れていても草津町に入った途端に雪が降ることがあるとしています。
夕方以降は路面が再び凍ります。冬は暗くなる前の到着を(イメージ画像)
- 4WDなら走れるわけではありません。高速道路の冬用タイヤ規制では、4WDでも冬用タイヤかチェーンがなければ通行できません。
- 冬用タイヤも万能ではありません。大雪時には全車両チェーン装着の規制が出ることがあります。チェーンは練習して初めて役立ちます。
- 万一の費用。補償の範囲は予約ページの表示が基準です。雪道の事故の扱いを出発前に確認してください。
- 引き返す準備を。路肩のチェーン脱着所は雪の境目の合図です。前の車が装着していたら、引き返すことも考えてください。
雪道の基本操作は、GoodCarsの北海道冬ドライブガイドに詳しく書きました。考え方は群馬でも同じです。東京近郊のほかのルートと比べるなら富士山・河口湖ドライブルートをご覧ください。ただし河口湖周辺も冬は雪や凍結があり、タイヤの条件は同じです。
よくある質問
Q1. 11月なら草津まで走れますか?
11月からは雪や凍結があるものと考えてください。今シーズンも11月初めに、標高の高い志賀草津道路が積雪で通行止めになりました。草津町内ではありませんが、山の上はすでに冬に入りつつあるということです。月では判断せず前日に予報を確認してください。GoodCarsは15時前の到着をおすすめします。
Q2. 4WDを借りれば冬用タイヤは不要ですか?
いいえ。4WDが助けるのは発進で、止まる力ではありません。滑り止めの義務も同じです。草津の案内でも最上位は「4WD+スタッドレス」で、4WDだけではありません。
Q3. 志賀草津道路で草津から長野へ抜けられますか?
閉鎖期間外なら可能ですが、当日の状況確認が必要です。11月中旬ごろから4月下旬ごろまで閉鎖され、火山の状況で別に閉まることもあります。冬は選択肢に入れないでください。
Q4. 湯釜は見られますか?
執筆時点では見られません。火口から概ね500mは立入禁止で、山頂駐車場も使えません。白根山は「開いていれば寄る」程度に考えてください。
Q5. 東京から日帰りはできますか?
伊香保は可能、草津はおすすめしません。練馬ICからだけで片道約2.5時間、錦糸町で借りるなら首都高の時間も加わるので、往復で渋滞抜きでも5時間を超える運転になります。湯上がりの夜道も危険です。GoodCarsは草津なら1泊以上をおすすめします。
Q6. ETCカードは必須ですか?
必須ではありませんが、関越道・上信越道は距離が長くETCが便利です。事業者がETCカードを用意している場合は、予約時に確認することをGoodCarsはおすすめします。車載器の有無も事業者と車両によります。
Q7. どの免許で運転できますか?
日本の免許をお持ちならそのまま運転できます。外国の免許は国によって異なり、多くは1949年ジュネーブ条約様式の国際運転免許証と本国の免許証、パスポートが必要です。スイス、ドイツ、フランス、ベルギー、モナコ、台湾は免許証の原本と公的な日本語翻訳文です。中国本土とインドネシアの免許では運転できません。詳しくは日本レンタカー完全ガイドをご覧ください。
